土佐の地酒と座興杯 べく杯

座興杯　可杯(べく杯)とは座興用の杯のことで、土佐を代表するお座敷遊びのひとつです。


「可」の字は、漢文では「可何々」（何々すべし）と書き、下にはつけない字であるため、
下に置けない杯を「可杯」と呼ぶようになったそうです。


このべく杯セットには「おかめ」「ひょっとこ」「天狗」の盃と、「こま」が入っていて、
こまのそれぞれの面には各杯の絵が描かれています。


そして座興杯の可杯(べく杯)は普通の盃と違い、おかめ杯以外は
飲み干してしまうまでは下に置くことができません。


　　　　　　


可杯(べく杯)のおかめ杯です。一番小さい杯で、この杯は下に置くことができます。


　　　　　　


可杯(べく杯)のひょっとこ杯です。おかめより大きく、口のところに穴があいているため、
指で穴をふさがないとお酒がもれてしまいます。このため、飲み干さないと下に置けません。


　　　　　　


可杯(べく杯)の天狗杯は、大きな鼻の部分にまでお酒が入るので、この三つの杯の中では
一番お酒が入ります。
長い鼻が邪魔をして、飲み干すまで下に置くことができません。
この杯を一気に飲み干すと、かなりキツイです。


　　　　　　


遊び方は簡単で、こまを回し、止まったときに軸の向いている方向に座っている人が、
こまに書かれている絵柄の可杯（べく杯）にお酒を注いで、グイッーっと飲み干します。


かわるがわる「こま」を回して、杯を決めながら、一気にお酒を飲むというのが可杯の遊び方です。


おもしろそうでしょ？
これさえあれば宴会が盛り上がること間違いなしです!!
また、化粧箱入りですので贈り物にもピッタリ。


座興杯のしおりも付いていますので、安心・簡単・すぐに遊べます。
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■司牡丹の可杯と土佐の酒文化

このような可杯は、かつて全国各地で用いられていたようですが、いつしかほとんど見られなく
なっておりました。これを大変残念に思った司牡丹酒造の社長が、昭和五十一年（1976年）に酒と
可杯を詰め合わせた「司牡丹可杯セット」を発売しました。

その後、高知市内の料亭で、古くから宴席のお遊びとして歌われていた「ベロベロの歌」と合体し、
この歌とともに可杯が遊ばれるようになったそうです。

＜べろべろの歌＞
　ベロベロの神様は　正直の神様よ
　　　お酒の方へと　おもむきゃれ　エェ　おもむきゃれ

この歌の「お酒」の部分を「男前」や「助平」などに変えて、手拍子をしながらこまが止まるの
を待ちます。こまに指された人は「男前」あるいは「助平」というわけで、爆笑の中で当たった
可杯で飲み干すのです。

酒好き、それも大勢でにぎやかに飲むのが大好きな高知県人にこのお遊びは大歓迎され、
いつしか「可杯」は「箸拳」と並び称されるほどの土佐を代表する宴席のお遊び、
土佐の酒文化となっていったとのことです。

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土佐鶴とべく杯で仲間とワイワイたのしみました


土佐鶴とべく杯で仲間とワイワイたのしみました。
土佐鶴は純米大吟醸!!みんなで、「ゆっくり呑みたいなー」と言いながらも、べく杯でグイっと。
おいしいお酒、仲間とたのしい時間と過ごせました。
（広島県 M様）